Q&A

 

 

「不動産コンサルティング(制度)」に関してよく受けるご質問について、(公財)不動産流通推進センターの資料などをもとに、Q&A形式でまとめました。


[目 次]

1. 基本的事項

2. 制度関連事項

3. 協議会関連事項

4. 教育制度関連事項


1. 基本的事項


1-1 「不動産コンサルティング」とはどのような業務をいうのですか。

一般に「コンサルティング」とは、依頼者からの相談に対しその解決策等を判断材料として示すことをいいます。ですから、「不動産コンサルティング」とは、不動産に関する相談に対しその改善策・解決策を判断材料として示すことである、と一応はいうことができるでしょう。

ただし、「不動産コンサルティング技能試験・登録制度」に基づく「不動産コンサルティング技能登録者」Q 1-3参照)が行う不動産コンサルティング業務については、「依頼者との契約に基づき、不動産に関する専門的な知識・技能を活用し、公正かつ客観的な立場から、不動産の利用、取得、処分、管理、事業経営及び投資等について、不動産の物件・市場等の調査・分析等をもとに依頼者が最善の選択や意思決定を行えるように企画、調整し、提案する業務」(『不動産コンサルティング制度検討委員会報告書』[平成11年9月21日公表]Q 2-1参照)より)と定義されています。当ホームページで「不動産コンサルティング」というときは、基本的にこの定義に基づいています。

▲このページの目次に戻る


1-2 「不動産コンサルティング」は、宅地建物取引業務とは違うのですか。

「不動産コンサルティング」は、基本的に、「企画、調整し、提案する業務」ですからQ 1-1参照)、宅地建物の取引がコンサルティング業務自体に含まれるわけではありません。企画提案を行った結果、依頼者の意向により提案に基づく宅地建物取引業務を受託することになったとしても、その宅地建物取引業務は、コンサルティング業務とは独立した別個のものでなければなりません。その意味で、不動産コンサルティング業務と宅地建物取引業務とはそれぞれ独立した業務です。Q 2-2参照)

ただし、依頼者に対し的確な判断材料を提示するためには、不動産に関する広範で深い知識・経験が必要とされますので、「不動産コンサルティング技能試験・登録制度」に基づく「不動産コンサルティング技能登録者」Q 1-3参照)については、その登録要件として、宅地建物取引主任者資格あるいは不動産鑑定士の登録後5年以上の実務経験を有していることなどが求められています。

▲このページの目次に戻る


1-3 「不動産コンサルティング技能登録者」とはどのような人ですか。また、どうすればなれるのですか。

(公財)不動産流通推進センターが実施する試験に合格し、不動産コンサルティングに関する一定水準以上の知識及び技術を有すると認められ、申請により同センターに登録された人が「不動産コンサルティング技能登録者」です。試験は、年1回、11月に実施されています。

なお、平成14年度までは、受験資格要件として、宅地建物取引主任者資格または不動産鑑定士の登録後、「5年以上の実務経験」があることが求められていましたが、平成15年度より、実務経験要件が撤廃されました。つまり、宅地建物取引主任者資格または不動産鑑定士の登録をしていれば、実務経験の有無にかかわらず受験することができるようになったわけです。ただし、登録するためには、「5年以上の実務経験」が必要となります(従来は試験合格年度に登録されていました)。

この「不動産コンサルティング・技能試験・登録制度」は、平成4年に建設大臣(当時)の認定を受け、平成5年度より実施されています。

▲このページの目次に戻る


1-4 「不動産コンサルティング技能登録者」は国家資格なのですか。法的な位置付けはなされているのですか。

国家資格ではありません。ですから、「不動産コンサルティング技能登録者」でなければ不動産コンサルティング業務を行うことができないといったことはありません。ただ、依頼者にとっては、「技能登録者」であれば不動産コンサルティングに関する一定水準以上の知識及び技術を持っていると判断できますから、依頼先を選択する際の目安になると言えるでしょう。

また、「不動産コンサルティング技能登録者」と法令等との関係については、次の2点を挙げることができます。

丸数字1 「不動産特定共同事業法」における「業務管理者」となるための資格要件の1つに位置付けられていること。

不動産特定共同事業とは、不動産会社等が投資家からの出資を受けて不動産事業を行い、その収益を投資家に分配する事業ですが、同法ではこうした事業を行うための許可を受ける条件の一つとして、事務所ごとに一定の要件を満たす宅地建物取引主任者資格登録者(業務管理者)を置くこととされています。その一定の要件は同法施行規則に定められており、その1つとして、「不動産コンサルティング技能登録者」であることが挙げられています。

丸数字2 「不動産投資顧問業登録規程」において、登録申請者及び「重要な使用人」等の知識についての審査基準を満たす資格の1つとして位置付けられていること。

「不動産投資顧問業登録規程」とは、不動産投資の推進と投資家の保護などを目的に平成12年に設けられた建設大臣(現・国土交通大臣)告示に基づく任意の登録規程です(法律ではありません。)。その登録の申請に当たり、申請者及び「重要な使用人」等には知識・経験について一定の審査基準を満たしていることが求められています。そのうち、知識についての審査基準を満たす者の1つとして、「不動産コンサルティング技能登録者」であることが挙げられています。

▲このページの目次に戻る


1-5 「不動産コンサルティング技能試験」にはどのような科目があるのですか。

試験は択一式試験と記述式試験からなり、同日の午前・午後(各2時間)に分けて行われます。

択一式試験は四肢択一式50問で、「事業」「経済」「金融」「税制」「建築」「法律」の6科目から出題されます。

記述式試験は4科目で、「実務」「事業」「経済」の3科目が必修、あと1科目は「金融」「税制」「建築」「法律」からの選択となります。

平成16年度不動産コンサルティング技能試験受験申込案内書から「試験の出題範囲」のページを引用しますので参考にしてください。


試験の出題範囲

<択一式試験> 不動産コンサルティングを円滑に行うために必要な基礎知識、専門知識及び一般知識について、四肢択一式試験により実施します。

<記述式試験> 上記の知識に加え、総合能力及び応用能力を記述式試験により実施します。

試験の出題範囲は、次のとおりです。

試験科目 必修・選択 内容の範囲
択一式 記述式
実 務 必 修 ○不動産コンサルティングの実務知識
○不動産コンサルティングに係る適用事例
事 業 必 修 必 修 ○不動産コンサルティング業務の動向
 (不動産コンサルティング制度検討委員会報告書、不動産特定共同事業、不動産投資顧問業 等)
○相談受付
○業務委託契約
○調査(物件調査・市場調査 等)
○事業構想の策定(適正用途・規模の判定、事業スケジュールの策定 等)
○資金調達
○事業収支(収支項目、事業収支予想表 等)
○企画提案書
○その他基礎的知識
 ・建物の設計、施工
 ・等価交換、固定資産の交換
 ・定期借地権、定期借家権
 ・テナント計画
 ・賃貸管理
 ・不動産流動化、証券化
 ・不動産投資分析
経 済 必 修 必 修 ○事業環境の調査・分析
○経済動向
 国民所得・国内総生産、物価、消費、貯蓄、投資、輸出・輸入、財政政策、インフレーション・デフレーション、労働需給・失業率、景気循環、国際収支・為替レート、経済現況、主要経済指標・経済統計
○土地の需給動向
 土地政策、土地需給、地価の形成要因、地価動向
○事務所・住宅の需給動向
 住宅政策、事務所・住宅需給、建築着工動向
金 融 必 修 選 択 ○金融動向
 金融市場、金利、金融政策、金融動向、金融制度
○不動産金融
○不動産の証券化
税 制 必 修 選 択 ○税制一般
 税の体系、所得税、法人税、相続税、贈与税、消費税、登録免許税、印紙税、住民税、事業税、事業所税
○不動産に係る税
 不動産取得税、固定資産税、都市計画税
○不動産に係る各種の租税特別措置
○税制に係る適用事例、不動産証券化の税務
建 築 必 修 選 択 ○都市計画法、建築基準法
○事業提案、事業構築
○事前調査、建築計画、構造、設備、建築材料 等
○施工
○建築物維持管理、再生・蘇生
法 律 必 修 選 択 ○不動産に関する公法
 都市計画法、建築基準法、都市再開発法、土地区画整理法、農地法、国土利用計画法(公有地の拡大の推進に関する法律)、その他の不動産に関する公法
○不動産に関する私法
 民法、不動産登記法、建物の区分所有等に関する法律、借地借家法、その他の不動産に関する私法
○その他の私法
 商法

※なお、試験問題の内容等についてのお問い合わせには、一切応じられませんのでご了承ください。


※「平成16年度不動産コンサルティング技能試験受験申込案内書」((公財)不動産流通推進センター)より

▲このページの目次に戻る


1-6 「不動産コンサルティング技能試験」に合格するためにはどのような勉強をすればよいのですか。

平成16年度不動産コンサルティング技能試験受験申込案内書類一式中の「学習にあたって」と題されたリーフレットの内容を以下に掲載しますので、参考にしてください。


学習にあたって

この「学習にあたって」は、不動産コンサルティング技能試験の受験のために学習すべき範囲ならびに学習上の留意点を示したものです。

以下、各科目ごとに説明します。

「事業・実務」

不動産コンサルティング業務は、「不動産に関する専門的知識・技能を活用し、公正かつ客観的な立場から、不動産の利用、取得、処分、管理、事業経営および投資等について、不動産の物件・市場等の調査・分析等をもとに、依頼者が最善の選択や意思決定を行えるように企画、調整し、提案する業務」です。

このことから、[事業]・[実務]の科目では、単に不動産取引に関する専門知識だけでなく、不動産を取り巻く環境を分析する能力および事業計画能力、企画提案能力などが要求され、さらには様々な不動産の開発手法をはじめ、不動産投資、流動化・証券化等に関する幅広い知識が必要となります。

[事業]・[実務]の主なポイントは次の通りです。

[事業]は、不動産コンサルティング制度に関する最近の動きをはじめ、不動産コンサルティングの相談受付から企画提案書の提出に至る一連の作業、すなわち、相談受付・業務委託契約・調査・事業構想の策定・資金調達・事業収支・企画提案書等についての実践的な知識が求められます。

また、これ以外にも不動産コンサルティングを進めるうえで必要となる基礎的知識についての理解も必要です。これには、建物の設計・施工、等価交換・固定資産の交換、定期借地権・定期借家権、テナント計画、賃貸管理、不動産の流動化・証券化、不動産投資分析などがあります。

[実務]は、企画提案書の位置付けと作成、不動産コンサルティングの実務知識が内容になっており、具体的には土地有効利用コンサルティング、定期借地権・定期借家権のコンサルティング等、不動産コンサルティングに係る応用事例に関する知識およびその活用が求められます。

「経済」

[経済]は、「経済動向が不動産市場にどのような影響を与えているのか」という観点から、現に「動いている経済・動きつつある経済」の動向を日々の新聞の経済面等から把握する素養(経済センス)が必要です。それは、技能登録者が、不動産の物件・市場等の調査・分析等を行う際に「不動産を取り巻く経済情勢、マーケティングに関する知識およびそれらの分析能力」が求められるからです。

具体的には、経済の理論をべースに、経済動向を把握し判断するための代表的な経済指標、経済政策、土地の需給動向、建築・住宅の需給動向、マーケティングに関する知識およびその活用が求められます。

「金融」

[金融]については、不動産コンサルティング業務を行っていくうえで、2つの留意すべき側面があります。

1つは、「金融動向が不動産市場にどのような影響を与えているのか」という側面からの見方であり、現に「動いている金融・動きつつある金融」の動向を日々の新聞の金融面等から把握する素養が必要です。

具体的には、金融市場動向(各種の金融指標など)、金融政策、為替相場、不動産金融に関する知識およびその活用が求められます。

もう1つは、資産としての不動産と、金融資産との比較検討(ポートフォリオ的視点)の側面です。

具体的には、各種の金融商品(利回りなど)、不動産証券化(SPC法、MBS・ABSなど)に関する知識およびその活用が求められます。

「税制」

[税制]については、不動産の取得・保有・運用・売却に係る税金、各種の特例、租税特別措置、相続・贈与に係る税金、その他不動産コンサルティングに関する税金の知識が必要です。

また、個人だけでなく法人に関する税金の知識も求められてきており、時流への注目(不動産証券化等)も必要です。

「建築」

[建築]については、都市計画法・建築基準法等の法的知識および建築企画から設計・施工・建物維持管理に関する知識が必要となります。

具体的には、事業企画の段階で、建築に関する法令規制の知識および建築に関する一連の知識が必要であり、事業計画を確定させる段階では、設計・施工から竣工・管理までの各段階における建築の基礎的知識およびその活用が求められます。

「法律」

[法律]は、単なる法律的知識というものだけではなく、不動産コンサルティング業務を行っていくうえで、現実のプロジェクト(目的)に対してどのような法律判断を必要とするのか、その知識と具体的な活用の仕方が求められます。

また、[法律]については、不動産コンサルティングを行うにあたって、2つの側面があります。

1つは、プロジェクトの有効利用・開発に係る法的規制の側面です。

具体的には、不動産に係る公的規制(都市計画法、建築基準法など)に関する知識およびその活用が求められます。

もう1つは、財産としての不動産の管理・運用・処分の側面です。

具体的には、不動産に係る財産法・身分法(民法、不動産登記法、借地借家法など)に関する知識およびその活用が求められます。また法人に関する知識(商法など)も素養として必要です。


不動産コンサルティング技能試験を受験するにあたって、参考となる図書を以下にあげておきます。

<不動産コンサルティング技能試験 受験参考図書一覧>
事業・実務 「不動産コンサルティング実務講座・基礎編」(新版)
公益財団法人不動産流通推進センター編著 大成出版社 定価 3,360円(税込)
経済・金融 「不動産コンサルティングのための経済・金融」(新版)〔仮称〕今夏発売
公益財団法人不動産流通推進センター編著 大成出版社 定価 未定
税 制 「平成16年版 不動産従業者のための税制の手引」
公益財団法人不動産流通推進センター編著 大成出版社 定価 1,000円(税込)
建 築 「不動産コンサルティングのための建築の手引」
公益財団法人不動産流通推進センター編著 大成出版社 定価 2,400円(税込)
法 律 「平成16年版 不動産従業者のための法令改正と実務上のポイント」
公益財団法人不動産流通推進センター編著 大成出版社 定価 1,200円(税込)
そ の 他 月刊「不動産フォーラム21」
〜不動産コンサルティングのための総合情報誌〜
 コンサルティング基礎講座・実務講座、
 経済・不動産市場動向に関する各種データなど
公益財団法人不動産流通推進センター発行 大成出版社
1部 1,100円(税込) 年間購読料 12,000円(税込)
「平成16年版 不動産コンサル再現問題集」住宅新報社編 住宅新報社
定価 4,515円(税込)

※不動産コンサルティング技能試験の問題は、必ずしも上記の参考図書だけから出題されるものではありません。上記の参考図書以外にも、これらに係る書籍は各種ありますので、書店等において、それぞれの科目別ジャンルごとにご検討ください。
公益財団法人不動産流通推進センター
住宅新報社


※「平成16年度不動産コンサルティング技能試験受験申込書」同封資料((公財)不動産流通推進センター)より

▲このページの目次に戻る


2. 制度関連事項


2-1 『不動産コンサルティング制度検討委員会報告書』とは何ですか。

「不動産コンサルティング技能試験・登録制度」発足以来多くの技能登録者が生まれましたが、不動産コンサルティング業務に対する社会的認知は十分とはいえず、また、業務の独立性と報酬問題を含む基本的な検討課題が残されていました。そこで、平成10年5月、(公財)不動産流通推進センターは、この制度の発展を図るための検討組織として、建設省(当時)・都道府県の行政代表者、不動産業団体代表者及び学識経験者を委員とする「不動産コンサルティング制度検討委員会」を設置しました。そして約2年にわたる検討の結果が提言として取りまとめられ、平成11年9月21日に公表されました。これが『不動産コンサルティング制度検討委員会報告書』です。

この報告書には、不動産コンサルティング業務のあり方、報酬受領の条件、他の業務分野との関係などのほか、コンサルティング業務の発展を確立するための諸方策についての提言等が取りまとめられています。

▲このページの目次に戻る


2-2 不動産コンサルティング業務によって報酬を受領するにはどのようにすればよいのですか。

『不動産コンサルティング制度検討委員会報告書』Q 2-1参照)では、不動産コンサルティング業務について報酬を得るには、その業務の独立性と報酬受領について社会的認知を得ることが必要であるとし、そのための基本的条件(内容要件)として次の3点を挙げています。

丸数字1 不動産に係る依頼者の広義の意思決定に係る助言・提言を行う業務として、宅地建物取引業法上の宅地建物取引主任者業務である不動産の売買・交換や売買等の代理・媒介業務から分離・独立したものであること。

丸数字2 不動産開発業務や管理業務などとも業務範囲を異にし、かつ、これらの業務の受託を前提としない固有の業務であること。

丸数字3 その成果について依頼者が報酬を支払うに足りる新たな付加価値が認められる内容であること。

さらに、以上の基本的条件を満たすスキームとして次のような要件(手続要件)を満たす必要があるとしています。

丸数字1 不動産コンサルティング業務の受託にあたっては、依頼者に対し、事前に業務の範囲・内容、費用・報酬額の見積書等を提示・説明し、報酬受領に関して依頼者の理解と納得を得ること。

丸数字2 不動産コンサルティング業務を受託するときは、業務委託契約が締結され、かつその契約書には、業務内容及び費用・報酬額が明示されていること。

丸数字3 不動産コンサルティング業務受託の成果物は、企画提案書等の書面で交付し説明すること。

すなわち、基本的条件を充たすスキームの要件(手続要件)は、丸数字1事前説明、丸数字2契約締結、丸数字3成果物の書面化の3つということになります。

なお、建設省不動産業課(当時)は、平成11年9月27日付の都道府県及び業界団体あての事務連絡「不動産コンサルティング技能試験・登録事業と宅地建物取引業の関係について」において、「不動産コンサルティングを行って報酬を受けた後、当該コンサルティングの成果に即して宅地建物の売買の媒介等を行ってさらに報酬を受けた場合、これらの報酬の合計額が宅地建物取引業法上の報酬の上限を超えていたときは同法に違反したことになるかという点が問題となりうる」とし、不動産コンサルティングに関し、宅地建物取引業とは別個の業務と判断されるためには、次の3つの要件を満たしていることが望ましいとしています。

丸数字1 コンサルティング業務の受託に当たり、当該業務の成果に即した宅地建物の売買の媒介等の依頼を前提とするものではない旨、委託者に対し十分説明が行われていること。

丸数字2 コンサルティング業務委託契約が書面で締結され、丸数字1の旨が契約書上明らかであること。

丸数字3 業務の成果物が書面で提供されていること。

▲このページの目次に戻る


2-3 不動産コンサルティング業務に報酬規定はあるのですか。

報酬規定は設けられていません。

『不動産コンサルティング制度検討委員会報告書』Q 2-1参照)では、

・ 不動産コンサルティングには不動産価格が特定されない業務も含まれるため、宅地建物取引業法に基づく媒介報酬のように対象不動産の価格に一定の料率を乗じて算定するといった方法は取れない、

・ 業務範囲が広く、同一類型であっても個別性が強い、

・ 統一的で具体的な報酬の数値基準を定めることは独占禁止法に抵触する、

といった理由により、不動産コンサルティング業務の報酬額の算定について画一的な基準を設けることは困難であるとしています。そして、多様で個別性の強い不動産コンサルティング業務のすべての事例に適用できる算定方法として、業務内容を作業項目に分類し各作業項目の質・量に応じた費用を積み重ねたものに技術料(ノウハウの付加価値)を付加するコスト・アプローチ法(費用接近法)を採用することが望ましいとしています。

また、『不動産コンサルティング制度検討委員会報告書』には、参考資料として「欧米諸国における業務報酬決定の概要」が掲載されていますので、以下に引用します。


欧米諸国における業務報酬決定の概要

1.報酬決定方法について

欧米のコンサルタント(「カウンセラー」を含む。)の報酬決定方法については、いわゆる「コンサル業法」などもなく、民間レベルでも統一的な基準が確立されているわけではない。

また、実際に公表されるケースはほとんどないが、あえて比較すれば「欧米の弁護士報酬の算定方法」と考え方が似ている。

2.実際の報酬決定方法について

クライアントからのコンサルティングの依頼事項について、そのコンサルティングを仕上げるために要する時間をコンサルタントが判断する。コンサルタント本人の時間単価(実力度に応じて異なる)と作業完了の緊急度(スピード)も考慮して、報酬の額の見積もりをクライアントに提出する。

クライアントとコンサルタントとの交渉の結果、報酬の額を合意決定する。

3.プロジェクト報酬について

また、プロジェクトの大小により、時間制報酬よりもプロジェクトの取引金額の割合による算定が妥当な場合は、その取引予定金額をもとに、クライアントと妥当なパーセンテージを交渉の上、報酬額を決定する場合もある。

4.報酬額の変更等について

ここで重要なことは、コンサルタントの信用性維持のため、あくまでも事前に報酬額をクライアントに書面または電子メール等にて提示し、了解を得ることであり、業務の作業中に、以前提示した報酬額を上回る可能性が考えられるときは、実際に報酬が発生する以前に、クライアントからその承諾を得る。

以上が欧米におけるごく一般的なコンサルティングの報酬の提示及び決定の概要とされる。

以上


※『不動産コンサルティング制度検討委員会報告書』(不動産コンサルティング制度検討委員会)より

▲このページの目次に戻る


2-4 不動産コンサルティング業務委託契約書や見積書の雛型のようなものはありますか。

『不動産コンサルティング制度検討委員会報告書』Q 2-1参照)に、不動産コンサルティング業務の独立性、他の業務分野との関係についての検討を踏まえた不動産コンサルティング業務委託契約書(案)が例示されています。

また、『[新版]不動産コンサルティング実務講座・基礎編』((公財)不動産流通推進センター・編著、(株)大成出版社・発行)、『新・不動産コンサルティングの進め方』(同)にも、業務委託契約書(案)が例示されています。前者には見積書の一例も掲載されています。

▲このページの目次に戻る


3. 協議会関連事項


3-1 「不動産コンサルティング中央協議会」とは何ですか。

『不動産コンサルティング制度検討委員会報告書』Q 2-1参照)の提言に基づき、「不動産コンサルティング技能試験・登録制度」の普及を推進するとともに、業務に従事する人材の育成を図ることにより依頼者の利益保護と不動産コンサルティング業務の社会的認知度の高揚を図ることを目的として、平成12年1月14日に10(当時)の不動産業団体によって設立された団体です。不動産コンサルティング地方協議会の活動の支援をはじめ、「不動産コンサルティング・基礎教育」や「不動産コンサティング・専門教育」のカリキュラム・教材の作成などを行っています。

▲このページの目次に戻る


3-2 「不動産コンサルティング地方協議会」とは何ですか。

不動産コンサルティング中央協議会が定めた設置要領に基づき、各都道府県又はブロックごとに、その地域の不動産業団体によって設立される団体です。「不動産コンサルティング・基礎教育」や「不動産コンサルティング・専門教育」の実施主体となります。

▲このページの目次に戻る


3-3 「不動産コンサルティング地方協議会」はどのようにして設立されるのですか。

次のような手順で設立されます。

丸数字1 その地域の不動産業団体が協議会設立についての事前打ち合わせを行う。

丸数字2 協議会の設立を各団体で機関決定する。

丸数字3 協議会設立発起人を選定する。

丸数字4 理事・監事を選定する(各団体からの選出数を決定する)。

丸数字5 設立総会の日時を決める。

丸数字6 設立総会開催

▲このページの目次に戻る


3-4 「不動産コンサルティング地方協議会」はどの地域で設立されているのですか。

平成16年7月15日現在、1都1道30県1ブロックで設立されています。

▲このページの目次に戻る


4. 教育制度関連事項


4-1 「不動産コンサルティング・専門教育」とは何ですか。

「不動産コンサルティング・専門教育」とは、不動産コンサルティング技能登録者を対象に各地方協議会が実施するもので、さまざまな分野ごとにコースを設定し、幅広い高度な知識・技能と業務執行能力を養成することを目的としています。各コースの修了者は、不動産コンサルティング技能登録証の更新要件を満たす者と認定されます。

▲このページの目次に戻る


4-2 「不動産コンサルティング・専門教育」の内容を教えてください。

現在までに、【実務・総論コース】【相続対策コース】【Re-ビジネスコース】【借地・借家コース】【土地有効活用実践コース】が設けられています。それぞれ1日のコースで、受講料は20,000円(消費税込み・教材費別)となっています。

▲このページの目次に戻る


4-3 「不動産コンサルティング・基礎教育」とは何ですか。

「不動産コンサルティング・基礎教育」とは、地方協議会が現に不動産業に就業しているすべての宅地建物取引主任者を対象に実施するもので、不動産コンサルティング業務の基礎的な知識・技能の向上を図ることを目的としています。主に、不動産コンサルティング技能試験を受験する方が受講しています。

▲このページの目次に戻る


4-4 「不動産コンサルティング・基礎教育」の内容を教えてください。

【事業・実務】【税制】【建築・法律】【経済・金融】の4つのコース(各1日)からなっています。このコース設定は、不動産コンサルティング技能試験の試験科目に基づくものです。受講料は、各コース15,000円(消費税込み・教材費別)となっています。

▲このページの目次に戻る


4-5 「不動産コンサルティング・専門教育」「不動産コンサルティング・基礎教育」の実施予定を知りたいのですが。

お住まいの地域の不動産コンサルティング協議会事務局にお尋ねください。地方協議会が設立されていない地域にお住まいであっても、隣接地域等に地方協議会がある場合、基本的に受講が認められますので、その協議会事務局にお問い合わせください。

これまでの実績では、「専門教育」は11月から翌年3月にかけて、「基礎教育」は2月から10月にかけて実施されています。

▲このページの目次に戻る